コンタミンさせちゃったよ。
今週からは久々のプラント作業。
そしてまた耽読作業で、600Lの反応釜二つを動かす。
単に再結晶だけだからそれで問題ないんだけど。
問題は濾過器。
前回も前々回も使って洗って、
その時にはぜんぜん色落ちが出なかったから、
安心し切っていたんだけど。
ろ過してみたら、ろ液がまっ黄色。
考えを巡らす、と言うわけではない。
意識して、“他の可能性“を探しているに過ぎない。
どう考えてもこの黄色味の混入は、先輩のEL材料からの着色。
うちではお互いにライバル関係にある、
って言うか、
今まさに主導権を何とかして取ろうと頑張ってる2社から、
それぞれ異なるEL材料の生産を依頼されている。
その二つとも俺が関ってると言うのは、内緒なんだが。
いやそもそも、それぞれ取り引きがある事自体が問題、って。
そうでもないらしい。
どうも、知ってるらしい。
同業者同士の情報交換の中で、
うちの名前は出ている、
有機合成のこのぐらいの仕事を依頼して、やってくれる、
と言う話が出回っているらしい。
もっとも分子構造自体は、特許取る以前に洩れることは無いはずなんだけど。
その洩れる可能性の一つを、俺がやってしまったわけだ。
混入の原因は、ゴムパッキン。
ゴムに染み込んでいた汚れが、
熱トルエンがかかったことで、浮き出て来たらしい。
まじかよ。
考えでは否定する、が。
目の前の黄色いろ液は嘘付かない。
仕込量、kg台に較べれば混入はmg台。
いくら混入って言ったって、
パッキンからなんだから、1gもないはず。
普通に考えれば、分析は不可能なはずなんだけど。
混入は確認できても、構造解析までは多分、無理、多分ね。
混入物を掻き集められなければ。
掻き集められるんだなぁ、これが。
EL材料独得の精製ならば。
と、言うわけで、再結晶やり直し。
月曜日からこれかよ。
うわぁーん。