加水分解は成功していない、って言うかやってない。
この数日間は、もしかしたら加水分解無しで行けるんじゃん?
と言う発想に、いろいろやってみた。
元は本の紹介のチラシ。
ちょっと見たら、カルボン酸の保護基のまま、
酸触媒で芳香環を形成している図が載っていた。
反応式を書いてみて、式の左右の物質収支を考える。
出て来る水素の受け取り先が、ある。
何か行けそう?行けそう?って言う発想から、
だんだんテンションが上がって来た。
何か、この反応上手く言ったら凄い楽しいかもー。
仕込んだ。
元々はフリーデルクラフツアシル化を考えていた。
アシル化に使うのは、酸塩化物か、酸無水物。
酸塩化物を作るためには、と考えて、
カルボン酸エステルの加水分解を考えていた。
もし、系中で酸無水物が形成できるなら。
別に加水分解しなくたって良い。
無水酢酸、酢酸の酸無水物を用い、エステル保護基を交換して、
系中で酸無水物と酢酸エステルを作り、
それをそのまま環化させる。
思いついたときには名案だったのだが。
反応させた。
触媒は硫酸。
結果、
無水酢酸が酸無水物として機能し、芳香環のアシル体がいっぱいできた。
しょぼーん。
良く見れば最初に反応させたいエステルは、分解せずそのままに残っている。
系中に水が無いから、分解や交換が起こらなかった?
それならば。
硫酸のみで!
なんとなく行きそうだったんだけどな。
分析してみれば原料残存。
ダメか。
と言うわけで残る手は、最初のルート。
丁寧に、加水分解から酸塩化物の形成、そして環化。
むー。
まぁ、またなんか思いつくでしょ。