出張している。
食品開発展2004,と言うイベントの見学である。
化学系と言ってもほとんど工業系であるうちの会社の、
食品産業への進出の可能性を探る、とか、
食品として用いられている天然素材の化学品としての活用性、とか。
なんとなく理由付けはあるのだけれども。
実はあんまり期待してなかったりして。
そんなことはさておき。
浜松町から乗り換えて、モノレールで天王洲アイル。
なんだ、天王洲アイルって?
臨海線に乗り換えるために、駅から出て歩いただけなんだけど。
初めて来た。
ビジネス街,なんだろうか。
高層の建物が建ち並ぶ中を通り過ぎる。
さらにりんかい線に乗り換える。
最初からりんかい線に乗ればよかった。
Yahoo!の乗り換え案内もあまり当てにならないか。
で、食品開発展2004。
すっかり毒気に当てられた感じ。
確かにサプリメント、
摂取しなきゃいけないって気持ちになった。
プレゼンテーションだから良いとこしか見せてないのは、判る。
俺だって、学会発表の時にはネガティブなデータは示さなかった。
が、説得力があるのだ。
当り前だな。
サプリメントの市場があるわけでは無い。
サプリメントの市場をつくり出しているのだ。
もちろん一つの会社でそれができているわけでは無い。
ただ、法律が改正され、健康補助食品として認可され、
おそらくはそれ以前に、
それ以前、10数年前以上に、
その物質の人体への影響が調べられていて。
市場に投入された段階ではもう終わってる、
次の探索になってる。
もっともそんなことができるのは巨大企業だから、
と言う気もしたのだが。
名前を聞いたことのある、屋台骨になる商品がある。
そういう状況の会社が、さらに大きくなるために研究してくる。
かなわないな、とか思いつつ。
ブラブラしていたら、ややこじんまりしてるブースに来る。
実はそんなに見るものがなかった、
と言うか、プロポリスだとか、アガリクスエキスだとか、
正直、見ても、話聞いても、
何それ状態の物が多かったので、
スルーしたのも多かったのだが。
そう。食品関係の展示なのに、ほとんど試食しなかった。
なんか健康食品関連の展示での試食って、
かなり抵抗あったのよね。
小さなブース。
展示の中に、まさにこれから動いて行きそうな、
化学物質の名前があった。
その名前のみが出てる。
話を聞いたら、その会社だけが国内で生産しているのだと言う。
さらに話聞いたら、どうもうちのような中小企業っぽい。
ほう。
そして、どうも特化した合成能力を持ってるらしい。
その会社で作れた物が、たまたまか、
あるいは他の企業と協賛なのか、
おそらくはそれを市場に流すでかい会社があるはずなのだが、
その品物が、この春から健康補助食品となったそうだ。
値段を聞いたら、うちの製品と桁違いの答えが帰って来て、驚く。
が、詳しく聞いてるうちに、
推測だが、
それだけの値段が着くのも納得できた。
うちじゃ作れない、わけじゃないけど、
微妙にやりたく無い合成っぽい。
他の会社がやれないことで、それがあたって。
中小企業の鏡だね。
それなりに満足して帰る。