チェンライ旅行三日目前半
朝ごはんは昨日に続いて、ホテルでお粥。
近隣にレストランも売店もないせいではあるが、このお粥なら二日続けても美味しいと思う。
ホテルをチェックアウトして、荷物は預かって貰い、白いお寺、ワットロンクンへトゥクトゥクで向かう。
ホテルから連絡して来てもらったトゥクトゥクだが、昨日と同じ人だった。
ワットロンクンに着いたところで相談し、2時間後に戻って来てもらい、ホテルで荷物をピックアップして空港まで送って貰えるよう、交渉する。
合計450バーツ。
今回はトゥクトゥク大活躍。
バンコクではトゥクトゥクはタクシーより割高感があるが、チェンライではタクシーのほうが高い。
市内チェンライからチェンライ空港まで、タクシーは160バーツ、トゥクトゥクは150バーツ。
もちろんたいした値段の差ではないのだが、チェンライではトゥクトゥク運転手のほうが好印象だ。
行き先相談して、いくら?って聞けば明朗な会計だし。
さて、そうして辿り着いたワットロンクン。
遠目の初見から言葉を失う。
昨日、白の寺の製作者の弟子が作っていると言う青の寺を見ていた。
青いけど、まあ普通のお寺の範疇だな、と思っていたが、白のお寺は規模からして違う。
近づく前に、すでに何枚も写真撮っていた。
いざ中へと歩み寄り、入り口近くの装飾の造型に目を奪われる。
地獄を表現していると聞いていたが、簡単に言えば人や動物の顔と茨の棘と、地獄の怪物が溶け合いくっついてる様子が表現されていた。
うん。
頭おかしい。
仏殿の中に入れば正面に仏像が設置されているのは他の仏殿と同じなのだけど。
壁面に描かれたのは病や老いで苦しむ顔や、赤ん坊や青年の顔。
人の一生なのか。
そして入り口側の壁にはスーパーマンやバットマン、スターウォーズのキャラにドラえもん、ドラゴンボール、ピカチュウやミュウツー。
ミサイルとかスペースシャトルとか。
版権どうなんだろとも気になるが、なんというか、厨二くさい。
これ、自分の好きなもの詰め込んでいる、と考えられる。
元々、アートで成功した作者が自分の地元への恩返しとして作ったのがこのお寺だと聞くが。
無償で作ったために、自分の持てる技術と美観と、自分の好きなものを具現化したものなのだろうな。
元々、スタンダードな仏教芸術の作成者だったようだが、精緻な技術を極めて自分の考える仏教感を形にして、そしておそらくは趣味はアメコミやマンガやアニメなどのサブカル系。
それをすべてつぎ込んだのだろう。
凄いなー。
外の地獄を表現したオブジェにしたところで、一体どれだけ手間がかかっていることやら。
仏殿を離れて、他の建物への通路に行って見上げた天井にはぎっしりと、何か。
何かと思ったら、願い事を書いた金属片の短冊がぎっしりとぶら下がっていた。
ひえー。
これ、一体いくつあるんだよ。
せっかくなので自分も。
30バーツ。
愛と平和を、俺に。
近くにいた年輩の女性が見せて、と僕の手元からぶら下げたのを見て、Oh、Love and peace for me… oh…!? Good luck.
と言っていた。
おけ、グッドラックフォーミー。
白いお寺は他にもいくつかの建物があって、それらはギャラリーとして作品の展示と販売を行っていた。
たくさんの精緻なリトグラフや手書きの絵、細かい彫刻のお守りなど。
作品群にすっかり魅入られて、2時間。
買わなかったけど。
ワットロンクン入り口で、待っていてくれたトゥクトゥクに乗って、ホテルに戻り荷物をピックアップ。
その足で空港に向かった。