加水分解

カルボン酸のエチルエステル体。
このエステルを分解して、フリーのカルボン酸にしたい。
普通にやるならば塩基いれて水加えてぐつぐつやって、加水分解。
エステルは分解され、アルコールとカルボン酸に。
多分、反応は行ってる。
でも取りだせない。
どうやらもの凄く水に溶けるらしい。
そして水と混ざらない有機溶媒には、ほとんど溶けないらしい。
困ったもんだ。
3月からやってる仕事。
元文献があったのだけど、1970年のその文献、アメリカの特許ネタ。
その当時の特許なんて、構造確認なんてしてないんだろう。
書いてある通りにやって、結局再現できず。
で、手詰まって。
いや、仕事引き受けたこっちとしては、出来ません、でも良いんだけど。
訂正。
文献の再現は、出来ません。
何とかしてくれ、とのことで、好きに作り始めた。
久し振りに好きにして良い仕事。
結構楽しんでいる。
とは言え、まさか取りだせないとは思わなかった。
どうしたものか。
結論。
抽出できないなら、しない。
無機塩類の残る塩基を止めて、酸性条件で加水分解。
うーん、ちょっと待て。酸性で加水分解って行ったんだっけ?
取りあえずやってみた。
有機溶媒に溶けず、水に溶けるものが出来た。
固体の酸触媒を使ったので、
それをろ過して、反応に使った溶媒と水を減圧留去した。
水を飛ばすのが面倒臭い。
何か気にくわない、
スマートさに欠けるルートだな。
取りあえずは、これで。
3月末までに出来ますよー、なんて安請け合いしたのだけど。
まさかこんなところで手間取るとは思っても見なかった。
一週間位これやってた?
えーと、残りの時間は。
あら?後一週間?
うーん。
うーん。
もうすこしのんびりしていたかったなー。
うーん。