かつて、東大の生産技術研究所と言うところで学生をやっていた。
学歴の上で、履歴書に書けるのは日大理工で修士過程まで、千葉大工学部にて博士課程とその後の研究員時代までなのだが。
大学4年から修士2年まで、実際に自分が実験をしていたのは、当時六本木にあった東大生産技術研究所であった。
そこを離れて16年?
ずっと、近寄ることはなかった。
記念パーティーとか、それこそ生産技術研究所移転で最後の会合なんてのも出席してこなかった。
今日もずいぶん迷ったのではあるが。
当時お世話になった教授の最終講義と言うことで、久しぶりにアカデミィアの地に足を踏み入れることになった。
千葉大の方も卒業後には立ち入った事はない。
何とは無しに近づこうとしてこなかった。
そんなことも思いつつ、拝聴した最終講義。
自分が離れた後の、最近10年間のほどの研究内容に思わず唸る。
化学はここまで来ていたのか!?
自分が化学系の製造業の研究職をしていたこともあるが。
世界が足踏みしていると感じていたのは、単に情報収集を怠っていた俺の怠慢に過ぎなかった。
もちろん、当時の同級生や先輩後輩の方々に挨拶出来た事も大きい。
そして、かつて若く未熟だった自分を思い返したことも。
それもある。
が、10年と言う時間の進歩はただただ驚嘆させられた。
まあ。
日本の産業界は、この10年どれだけ進歩したのかと、ね。
研究の世界と日常と。
そのギャップを、営業職なら埋められる、そんなことを考えたはずなのに。
今、改めて。
良い一日になった。