中国のシェア自転車を調べていて

最大の問題は、中国だからダメでしょ、と苦笑しつつ否定する日本人が多いことなのだ。

まあ、俺自身、中国と聞いた瞬間にある程度身構えてしまうのは事実なのだが。

いろいろとメディアで見聞きする中国には、とてもプライベートで旅行行きたいとは思えない。

が、シェア自転車のビジネスについて調べていて、日本は5年ほど遅れていると思わざるを得ない。
中国が5年進んでるのではなく、世界から日本が5年遅れている。

そんな考察。

中国のシェア自転車。
2014年くらいにビジネスとして立ち上がって来たのだろうか。
それ以前に、ビジネスではなく、公共の自転車を自由に使う、というのがあって、それがビジネス化した部分はあるようだが。

最大手のモバイクの創業は2015年1月。
事業の採算性が良かったのは、リモートロック対応の、汎用部品を使っていない専用自転車を投入したため。
そのため、モバイクのサービスを離れてしまえば、ロックがかかり、鍵を壊せば走れなくなるので盗難の意味がない。
また違法な放置に対し、減点ポイント制の導入して、課金が高くなったり使えなくなったり。
その他にもビッグデータの収集でも収益があったり、電子決済システムの連携があったりという点もあったけど。

なかなか、良いシステムだ。

スマホのGPSで自転車探して、自転車に貼られたQRコード読み込んでロック解除。
使用後、適切な位置に返したかどうかは自転車のGPS情報でモバイク側が確認して、リモートロックできる。

対して、ドコモのシェア自転車。
ユーザー登録した上で、スイカかモバイルスイカ必須。
スイカ読み込ませた後に、ロック解除のパスコードがメールで届いて、そのナンバーを自転車に入力してロック解除。
使用後の返却先は街の中心には見つからず。
確かに電動アシスト自転車で、性能は高いのだろう。
走ってるのは見かける。
が、都内は出れないんじゃないかな。
専用アプリも無し。

調べて、面倒で使わなかった。

どうしてこうなった?
そもそも、ドコモのシェア自転車は収益を上げる必要のないシステムだった。
行政側のシェア自転車を用意してほしいという要望で設置されたもの。
運用費は行政が払っているのだとか。

今、北海道でモバイクがサービスを始めたそうだが。
東京でやらないのは、日本の行政を運営する人達の、中国企業に対する生理的な不信感のためでななかろうか。

個人の乗り合いタクシーを可能にしたUberは、日本ではタクシー会社の配車アプリにしかなれなかった。

飲み屋で、中国の若者が務め先の会社の、年配の日本人男性に、Uberのことを説明していた。

年配の男性。
それはいかんよ。
それは白タクじゃないか。
だめだよ。

白タクだからダメ。

多分、日本では他のビジネスプランも似たように、なになにだからダメ、と認可が降りず失われているのだろう。
そのプランがどんな効果があるかも判らず。

Uberはユーザー側が運転手を直接評価し、他のユーザーがその評価を参考に配車を選ぶことが出来る。

日本のタクシー会社のユーザーは、何を評価しているのだろうか。

そんなことを考えつつ。
今、中国のEV市場を調べている。

別に良いんだけど。
日本で生きてる分には。

ただ、日本の品質が一番、とか。
明らかにビジネスで負けているのに、妙なこだわり表現されるのが気に食わないのだ。