9回目のタイ旅行4日目午前中は、ワット プラタート ドーイカオクワーイへ。
チェンライ市街から車ですぐ。
昨日見たSihuhataの伝説の本拠地のお寺。
境内のチェンライ市街を見下ろせる展望デッキにはSihuhataの大きな像が設置されていた。
この5眼4耳、タイから中国へ移動しては猿のような姿になっている。
このSihuhata、元はバラモン教やヒンドゥー教の神、インドラが姿を変えたものらしい。
親孝行な息子が父の死後、その遺体を山に置いた。
数年後、山に白骨化した遺体を回収しに行った息子は父の遺骨が指差す先の洞窟に5眼4耳の動物を見つけた。
息子はこの動物を父の生まれ変わりと連れ帰った。
まったく餌を食べなかった動物はある寒い日に火を着けた炭を食べ、糞として金を排出した。
それに気づいた息子は火をたべさせ、金を蓄積した。
街を統括していた土豪が娘を嫁に出そうと、婿選びを始めて、孝行息子は貯めた金を持って土豪の娘に見初められ、結婚して王となった。
このお寺はそのSihuhata、縁の地。
元々はタイ中世の北部国家、ランナー王国の伝説。
そのためか、バンコクとかでは5眼4耳は見かけない。
タイ北部の独自文化なのだろう。
タイは仏教普及前はピー(精霊)信仰だった。
それが仏教の普及によりピーを仏教の概念に取り込んで行った。
しかしこのSihuhataは地域独自に残ったのだろうか。
バンコクには、いるのかな?
バンコク市街ではシヴァ、ヴィシュヌなどヒンドゥー教の神を祀ったのがあちこちに見られる。
シヴァ神もまた、タイの文化に取り込まれたものであろうか。
タイでは、美しい女性の姿のバナナの精霊や、生首に内臓がぶら下がった姿で空を飛ぶ幽霊などがメジャーな妖怪だ。
日本で言うところの、河童や天狗だろうか。
かつて日本でも、戦国時代には小さな政治統治圏が乱立していた。
その中では地域独特な信仰もあっただろう。
などなど、考えつつ。